ネルネ研究所

遊戯王の記事を中心に書いていきます

2019年10月制限改訂(リミットレギュレーション)についての予想

早いもので前回の制限改訂から1シーズンが経過し、再び制限改訂が発表される時期となりました。

 

 

○前回の制限改訂とそれから

 

 

前回の規制では思っていたよりも大きく【転生炎獣】、【オルフェゴール】、【サンダー・ドラゴン】にメスが入り、環境を変えたと言ってもいいでしょう。

 

新制限が施行されてからは【ドラゴンリンク】の台頭。

他にもダメージを受けなかった【オルターガイスト】だったり、規制を受けても元気バリバリで活躍し続けた【サンダー・ドラゴン】あたりが環境の最前線を走っていたという3ヶ月になったでしょうか。

 

 

○次の制限改訂はどうなる?

 

 

そんな夏の結果を踏まえての10月の規制。

単純に現環境のみを考えて予想するならばやはり【ドラゴンリンク】の規制は免れないと思われます。

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ですが、今回の制限改訂ではある1つの問題があるのです。

 

 

そう、『Danger!』もとい『未界域』の来日です。

 

 

次の週末に発売となるエクストラパック2019にて収録される海外でも環境を荒しに荒らした問題児テーマ群『Danger!』。

そんな彼らが名前を『未界域』へと和訳され、ついに来日します。

 

日本と海外では禁止制限のリストが違うので一概には言えないかもしれませんが、やはりその力は驚異的。

現在こそ規制のせいで勢いは落ちたものの、海外で禁止・制限入りした被害者の数を考えるとどれほどの影響力があったのかが窺えます。

 

流石にこのまま年越しまでワンサイドゲーム促進の周辺パーツを含め野放しは考えられるのだろうか…という点から、今回の制限改訂の予想はそこまで考えないといけません。

 

 

 

○予想制限リスト

 

 

さて、上記を踏まえてリストを作ってみました。

今回は前回と比べ物にならないほど難しく、比較的丸い予想すらしにくい状況にあります。

 

 

●新禁止

『守護龍エルピィ』

『守護龍アガーペイン』

『トポロジック・ガンブラー・ドラゴン』

『星杯の神子イヴ』

 

 

●新制限

『一撃必殺!居合ドロー』

『鎖龍蛇ースカルデット』

 

 

●新準制限

『転生炎獣の炎陣』

『オルターガイスト・メリュシーク』

『雷獣龍ーサンダー・ドラゴン』

『ユニコールの影霊衣』 

『閃刀機関ーマルチロール』

召喚獣メルカバー』

 

 

●新制限解除

『ABC-ドラゴン・バスター』

ダーク・アームド・ドラゴン

『氷結界の龍トリシューラ』

『TG-ハイパー・ライブラリアン』

『神の通告』

 

 

 

ごめんなさい、本当に自信ないです…。

前回は細部までは違えども大体の傾向の予測はできましたが、今回は現環境にメスを入れるのと同時に未界域関連をどう見るのかがイマイチ考えとしてまとまりませんでした。

緩和組は大体こうだろうとは思ってますが、規制組は自分的にもイーブンな予想が多めです。

 

一応、予想のイメージ的には【ドラゴンリンク】にダメージを与え、他の環境上位デッキに軽くジョブを加えたイメージです。

 

 

○変更点の理由

 

 

・守護龍エルピィ  禁止

・守護龍アガーペイン  禁止

 

 

理由が同じだからまとめます。

1年前登場してからずっと悪いことしかしてなかったので当然です。

レダメにトドメを刺し、ガンドラX君も巻き込む形にしてしまったドラゴンソリティア全ての元凶とも言っていい存在でしょう。

レダメの時にも言われていたと思いますが、このカードたちが存在しているとドラゴン族にまともな強化カードを与えにくくなってしまいます。

環境的にも【ドラゴンリンク】がトップですし、禁止が妥当だと思います。

少なからず片方は絶対に禁止になるはず。

 

 

・トポロジック・ガンブラードラゴン  禁止

 

 

ハンデス能力が許されていいレベルではありません。

現環境の【ドラゴンリンク】でも使われていますし、来日する『未界域』を用いたデッキでも生存してしまった場合悪用されることは間違いないでしょう。

ぶっちゃけやってることはいつの日かのトリシューラ3連打よりもひどい。遅かれ早かれ禁止になる定めのカードでしょうね。

残しておいて何もいいことがないのでこのタイミングで禁止が妥当だと思います。

 

 

 ・星杯の神子イヴ  禁止

 

 

とりあえず☆5シンクロを作れさえすればソリティアスタートを可能にする元凶の1枚。

『ドラコネット』1枚から動くムーブはもはやお馴染みとなってしまいました。

このカードもいずれは規制されそうな1枚ですが、このタイミングなのかは正直微妙なところ。

規制するなら『イヴ』か『ドラコネット』ですが、やるならやはりこちらですかね…。

上3枚よりは可能性が低いと思います。

他にも『ハリファイバー』が候補としてあげられることが多いですけど、あっちよりもこちらの規制の方が優先されるかと予想しています。

 

 

・一撃必殺!居合ドロー 制限

 

 

海外では既に制限カードとなり、アリガトウオレノデッキ…は再現不可能になっています。

今回未界域が来日することもあり、このカードも同時に制限入りして実質機能停止させるのではないかと思いました。

このカードもデッキを掘り進めさえすれば簡単にワンキルを可能にしてしまうカードなので、海外同様制限入りが妥当かと思われます。

 

 

 

・鎖龍蛇ースカルデット 制限

 

 

割と大穴。念のため規制しておいた方がいいと判断したため制限と予想。

まずなんでこのカード同名ターン1無いんですか? おかげで出せれば何度も手札調整できてしまうカードになってしまっています…。

普通のデッキなら入るのは1枚ですし、禁止にするほどでもないのでソリティア抑制のため制限に置いておくのが今後のためにいいと思いました。

 

 

・転生炎獣の炎陣  準制限

 

 

今年のWCSで優勝した【転生炎獣】にかけるのだとしたらもうここしかないと思います。

制限だとやりすぎ。前回『ガゼル』や『デバッガー』が制限入りしたこともあって、今の【転生炎獣】にそこまでの力は残されていません。

よって、準制限が丸いかなと。

 

 

・オルターガイスト・メリュシーク

 

 

前回の制限改訂でノーダメージだった【オルターガイスト】。

前の予想では『強欲で金満な壺』が規制されると読んでいましたが、結果としてはノータッチ。前回スルーということは今回も考えにくいと思われます。

現環境でも安定して上位に居座り続けていますし、平等に規制しにいくなら1枚くらいは何か奪われそうだと思いました。

そして、規制するならやはりこのカードですかね。

 

 

・雷獣竜ーサンダー・ドラゴン  準制限

 

 

前回『超雷龍』と『雷鳥龍』の2枚が制限カードとなってしまった【サンダー・ドラゴン】。

流石に終わったかと思えば結果は環境上位をキープ。

実際にデッキを回してみてもその耐久力としぶとさ、持前の封殺力は顕在でした。

ランク的には現環境でも三本指に入るレベルはあるので、何かもう1枚規制されてもおかしくないと思います。

候補は『雷獣龍』と『雷龍融合』の2枚ですが、ジョブ程度の調整で済ませるならこっちかなと思いました。

 

 

・閃刀機関ーマルチロール  準制限

 

今期、上位勢が力を落としたこともあって環境トップが期待されましたが、終わってみればそこまでいけなかった【閃刀姫】。

『魔鍾洞』でなんとかするという構築も終わり、従来のオーソドックス型での活躍が目につくようになりました。

とはいえ、【閃刀姫】は1ターンで全てを終わらせるようなデッキタイプでもないですし、今期で猛威を振るったかというとちょっと疑問が残るレベルです。

長く環境に居座り続けているのも事実ですが、それは【オルターガイスト】も同じですし、もう全盛期のような圧倒的な力は残っていません。

『エンゲージ』を制限にするなら『カガリ』か『ホーネットビット』を準制限に戻した方がバランスいいと思いますし、『マルチロール』制限は他の環境デッキに比べてパワーバランスがとれなくなってしまうと思います。

よって、『マルチロール』準制限がいい落とし所かと。

他でありそうなのは『エンゲージ』制限のパターン。【閃刀姫】からさらにかけるのならばこの2パターンのどちらか以外考えにくいと思われます。

 

 

・ユニコールの影霊衣  準制限

 

 

最近の【影霊衣】緩和の流れを受けての予想。

前回は『反魂術』が緩和でしたが、今回はこちらになるのではないでしょうか。

もう許してもいいと思います。

 

 

召喚獣メルカバー  準制限

 

 

もう規制しなくてもいいでしょう。

準制限から段階を踏んで年末あたりに無制限になると思います。

 

 

・ABC-ドラゴン・バスター  制限解除

 

 

規制解除当確です。

やっと【ABC】は完全釈放ですね。おめでとうございます。

 

 

ダーク・アームド・ドラゴン  制限解除

 

 

何なら前回一気に制限解除しても良かったぐらい。

強かった昔とは時代が違います。3枚が妥当です。

 

 

・氷結界の龍トリシューラ  制限解除

 

 

当時から考えたら信じられないですが、やはりリンク召喚ルールの弊害というやつですかね…。

リンク込みでこいつを3連発するのは至難の技。できても現実的では無さそうですし、解除してもいいと思います。

 

 

・TG-ハイパー・ライブラリアン  制限解除

 

 

これも当時から考えたら信じられませんが、理由は上記のトリシューラと同じ。

【ジャンクドッペル】全盛期のように『ライブラリアン』と『ライブラリアン』を並べてドローしまくりという状況を作ることもリンクルール下では現実的でないルートになってしまっています。

EXデッキもカツカツなのが今の時代ですし、それがシンクロデッキなら尚更。

2枚に増やしても何も影響無かったですし、制限解除でいいでしょう。

 

 

・神の通告  制限解除

 

前々回から続く『神の~』シリーズ緩和の流れを受けて。

前回は『通告』ではなく先に『宣告』が緩和され3枚投入できるようになりましたね。

次は『通告』の番なのでは?

 

 

 

 

 ○まとめ

 

 

ぶっちゃけ言います。当たらないカードが多いかもしれません。

前回も『雷鳥龍』の制限は読めませんでしたし、軽く平等に規制かけると思えばTier1の3デッキに思い切り規制かけてきましたからね。

それでもこのカードは絶対に規制されるって大本命はしっかりと規制かけていますし、守護龍たちはもう死刑宣告を待つだけだと思われます。

 

 

以下、思ったことを殴り書き。

 

 

今回入らなかった【未界域】で活躍しそうな

・『トーチ・ゴーレム』

・『スターシップ・ギャラクシー・トマホーク』

あたりは年末の制限改訂まで持ち越しだと個人的には予想しています。

 

逆に毎回毎回禁止予想に入れられている『ハリファイバー』はもう当分大丈夫でしょう。

環境デッキでは要として使うデッキは限られますし、消えようが残ろうがあまり関係ないというのが事実だと思います。

ハリよりかけなければいけないカードが増えたというこの事実自体が恐ろしいというとも言えますが…。

 

・『E・HERO シャドー・ミスト』→準制限

・『ドラコネット』→制限

・『超融合』→無制限

・『捕食植物 オフリス・スコーピオ』→準制限

・『魔界発現世行きデスガイド』→準制限

・『デビルフランケン』→制限解除

 

あたりも候補として考えています。

『オフリス』は前回DP発売という絶好のタイミングをスルーしたと考えると可能性は限りなく低かったり、『イヴ』との選択で『ドラコネット』を規制というパターンも考えうるかなと。

『デスガイド』は…返す理由ないかな。

 

他にも『アザトート』だったり、『RUMラウンチ』だったり…あげ出したらキリがないですね。

やっぱり『未界域』が参戦してどうなるか環境の動向を見て年末さらに…という感じでしょうか。

 

前回問題児だった『魔鍾洞』はその内制限入りすると思いますが、このタイミングではないのかなと判断しました。

 

 

どれにせよ今回10月の制限改訂は大きく動いて来ると見て間違いありません。

今回の規制と『未界域』来日で環境がどうなってしまうのか、まだまだ予想がつかない段階です。

日本では『増殖するG』が顕在ですし、採用が増えて来そうな『ドロール&ロックバード』や同日に来日する『ニビル』を始めとする新手札誘発の登場も新環境を動かしてくることでしょう。

それでも、最近の制限改訂はよく考えられているリストが多いのでまたうまくやってくれると思っています。

正直、今回は守護龍2体と『ガンブラー』、『居合ドロー』だけ絶対規制してくれれば納得できそうですしね。

 

できれば一強環境にはならないでほしいところです。

良制限改訂をお願いします、KONAMIさん。

 

 

では、また次の記事で。

 

 

 

2019年7月制限改訂(リミットレギュレーション)発表について

ついに発表されました。

 

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「俺、もうダメ?」

 

 

まずは新制限リストを見てみましょう。

 

 

○2019年7月施行のリミットレギュレーション

 

・新禁止

『破滅竜ガンドラX』

『オルフェゴール・マーメイド』

 

・新制限

『転生炎獣ガゼル』

『超雷龍ーサンダー・ドラゴン』

雷鳥龍ーサンダー・ドラゴン』

『レディ・デバッガー』

メタバース

 

・新準制限

『ABCードラゴン・バスター』

『SPYRALージーニアス』

ダーク・アームド・ドラゴン

『ダーク・グレファー』

『ダイナレスラー・パンクラトプス』

『TGーハイパー・ライブラリアン』

『デビル・フランケン』

氷結界の龍 トリシューラ

『影霊衣の反魂術』

『魔鍾洞』

 

・制限解除

E・HERO エアーマン

『真竜拳士ダイナマイトK』

『餅カエル』

『ルドラの魔導書』

『神の宣告』

『停戦協定』

 

 

当初の予想とは裏腹にかなり手を加えて来たという印象です。

特に目を張るのが【オルフェゴール】、【転生炎獣】、【サンダー・ドラゴン】に対しての規制。

てっきり軽いジョブくらいで済ませると思いきやガッツリメスを入れてきましたね。

 

 

○それぞれのカードの個人的見解

(※は前記事での予想が的中かどうか)

 

 

・破滅竜ガンドラX 禁止 ※的中

 

当然。

お疲れ。

 

 

・オルフェゴール・マーメイド 禁止 ※半的中

 

こっちだったか…。

まぁ、同じくTier1のデッキだった転生とサンドラに厳しくするならそりゃあこっちになりますよね。

これでオルフェはちょっと初動の考え方を変えるところから再スタートかな。

 

 

・転生炎獣ガゼル 制限

 

厳しくきたなーという印象。

とはいえ文句を言えるような立場のカードでもない。

他にサーチカードがあるとはいえ、1枚になったということは一度墓穴なんかで除外されたら大ピンチということに。これは厳しい。

 

 

・超雷龍ーサンダー・ドラゴン 制限

 

やはりサンドラにメスを入れるならここ。

しかし、制限とはまた厳しい…。後述の雷鳥龍と合わせてサンドラは今回の規制でやられてしまったと言って間違いないでしょう。

 

 

雷鳥龍ーサンダー・ドラゴン 制限

 

マジかよ!?(困惑)

まさかここまでやるとは思いもしませんでした。

前回緩かった分、今回はTier1のデッキに容赦がないKONAMI様。

これではもうサンドラはキツイでしょうね。

 

 

・レディ・デバッカー 制限

 

転生炎獣の安定性、削がれる。

ガゼル制限は納得できてしまうけど、まさかこっちまでかけるとは予想もできなかった。

サイバースには『サイバネット・マイニング』というサーチ魔法があるとはいえ厳しくなってしまったのには変わりないでしょう。

壊滅とは言い切れないけど流石にTier1からは降格不可避です。よくやったよソウルバーナー。

 

 

メタバース 制限 ※的中

 

そらそうよ。

直接発動できなければこうはならなかったかも。

言い訳は無理。魔鍾洞の事も相まって制限が妥当。

 

 

・ABC-ドラゴン・バスター 準制限 ※的中

 

前回『ユニオン格納庫』を3枚に戻したし、順番通りって感じですかね。

特に問題ないと思います。

 

 

・SPYRALージーニアス 準制限

 

大丈夫かな……?

ちょっと頭になかったカードだけど、多分3枚じゃないなら大丈夫なんでしょう。

 

 

ダーク・アームド・ドラゴン 準制限 ※的中

 

まぁ、そうなるわな。

準で様子見て大丈夫なら解除してもいいかも。

 

 

・ダーク・グレファー 準制限

 

おそらくオルフェとこの後来日するDanger!用の規制かと思われます。

マーメイド禁止でも大ダメージですが、転生とサンドラに大きくかけてきたのでさらにもう1枚…って感じなんですかね。

 

 

・ダイナレスラー・パンクラトプス 準制限

 

なぜ?

単体性能おかしいのわかるけど、サイドデッキに入れても2枚なことは普通にあるし、おそらく今回の規制の中で一番良く分からない規制です。

純ダイナレスラーが泣いてるよ。

 

 

・TGーハイパー・ライブラリアン 準制限

 

お、返してくれたのかって印象。

既に数ヶ月前からライブラリアンは枚数増やしても問題無さそうだとは思っていたのですが、やはり大丈夫だったみたいです。

いくらドローができるからと言っても、リンクルールで2体並べつつさらに展開するほうが難しくなってますし平気ですよね。

しばらく様子見て大丈夫だったら解除されるかもしれません。

 

 

・デビル・フランケン 準制限

 

枚数増やして大丈夫でしょうか…。

下手に動かさない方がいいカードな気もします…。

 

 

氷結界の龍 トリシューラ 準制限

 

本当に大丈夫なのか……?

このカードは今後ずっと制限固定のままなカードだと思っていたのですがまさか緩和するとは…。

Ωと合わせて3ハンデスは射程圏内。うーん、ちょっと心配かも。

 

 

・影霊衣の反魂術 準制限

 

ユニコールではなくこちらが緩和されました。

影霊衣は改訂事に徐々に緩和されていきそうな感じがしますよね。

 

 

・魔鍾洞 準制限 ※的中

 

ま、だよなって感じ。

メタバース制限、魔鍾洞準制限は読めていました。

おそらく一回準制限で様子見てからなんだろうなーと睨んでいたのがまさにその通りでしたね。

制限以上にするなら次回以降になるかと思われます。

 

 

E・HERO エアーマン 制限解除

 

世も末。

あのエアーマンが制限解除ですよ?3枚ですよ?

すごい時代になったものですね…。

ファリスインクリース搭載の新型【HERO】では3枚入れることはないと思うのでそこまで大きく影響を与えるとは思いませんが、それ以外のHERO系のデッキに対しては嬉しい知らせでしょうね。

 

 

・真竜拳士ダイナマイトK 制限解除 ※的中

 

予定調和。

 

 

・餅カエル 制限解除 ※的中

 

予定調和その2。

 

 

・ルドラの魔導書 制限解除 ※的中

 

なぜ前回のタイミングで返さなかったのかというツッコミは無しで。

 

 

・神の宣告 制限解除

 

そっち!?(動揺)

てっきり通告の方を解除するもんだとばっかり思っていました。

これは大丈夫なんですかね…。

魔鍾洞が減ったとはいえこれで守るカードが増えましたし、罠主体のオルターガイストなんかは追い風なのではないでしょうか。

 

 

・停戦協定 制限解除

 

個人的に問題はないかと。

KONAMI様側がバーンをどう受け止めているかで変わる決断だと思っていたので、どうやら大丈夫という判断が出たようですね。

 

 

 

○今回の制限改訂を経て

 

世界大会前のこの時期にここまで大きく調整を入れてくるとは思いもしませんでした。

特に現在Tier1のデッキタイプだった【オルフェゴール】、【転生炎獣】、【サンダー・ドラゴン】は大打撃です。このままTier1からは陥落することになりそうですね。

それとは対照的にノーダメージだったのが【オルターガイスト】。

メタバースを取られはしたものの、ほぼノーダメージとも言える【サブテラー】。

これらに共通する『強欲で金満な壺』にまさかノータッチとは…。

強めの規制の中でもバランスはとれている方だとは思うのですが、このカードにかけなかったせいで少々バランスが悪くなってしまっています。

おそらく施行されてすぐは【オルターガイスト】が環境トップに名乗りをあげそうですね。

 

 

最後に環境デッキの中で主に減ったカードだけまとめておきます。

 

【転生炎獣】→ガゼル-2、デバッガー-2

【オルフェゴール】→マーメイド×、ダーク・グレファー-1

【サンダー・ドラゴン】→超雷龍-2、雷鳥龍-2

【サブテラー】→メタバース-2

【閃刀姫】→メタバース-2、魔鍾洞-1

【ガンドラワンキル】→ガンドラX×

【魔鍾洞バーン】→メタバース-2、魔鍾洞-1

 

 

 

 環境が大きく変わることになりますが、時期の遊戯王も楽しみですね。

 

それではまた次の記事で。

 

 

 

2019年7月制限改訂(リミットレギュレーション)について予想

レダメ(レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン)が禁止になって早数ヶ月。

またしてもこの時期がやって来ました。制限改訂ですね。

 

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○ 4月の制限改訂

 

前回のリミットレギュレーションは

レダメ禁止

・終末の騎士、ベイゴマックス制限

・サンダーボルト制限復帰

・ヒーロー・アライブ準制限

あたりが主な変更点だったでしょうか。

 

特に展開お化けの守護龍とガンドラXというフィニッシャーの存在のせいでついにレダメが許されなくなってしまい、登場してから十年以上ドラゴン族デッキを支え続けてきたレダメが禁止になってしまいました。

とはいえ、そもそも生まれた時代が時代故か召喚制限も無しに蘇生効果がターン1でなかったこと自体が間違いであり、こうなることは時間の問題だったようにも思えますね。

名称ターン1か効果使用制限あたりを付けてエラッタしてもよいかと思います。(レッドアイズ可哀想だし)

 

 

○現在の環境

 

さて、本題に戻りましょう。

 

現環境で活躍するデッキは前回までの環境と変わらず、まさに群雄割拠している状況と言えます。

その中で環境を引っ張るトップ層、Tier1と言えるデッキはこの3つ。

・【転生炎獣】

・【オルフェゴール】

・【サンダー・ドラゴン】

 

抜群の安定性と効率よくアドバンテージを稼ぐThe ド安定【転生炎獣】。

驚異の展開力と蓋性能を併せ持ち、尚且つ持久力も兼ね備えた【オルフェゴール】。

サーチ封じと突破しにくい破壊耐性で現代のサーチに頼りきりなカードプールに待ったをかける【サンダー・ドラゴン】。

 

これらのデッキがトップ層と言っても間違いないでしょう。

この3つのデッキに続くのが

・【オルターガイスト】

・【サブテラー】

・【魔術師】

・【閃刀姫】

などなど前々から長く活躍し続けるデッキたちですね。

そこに地雷デッキとでも言える

・【ガンドラワンキル】

・【魔鍾洞バーン】

あたりの存在も見過ごすことができません。

 

その他にも最近では【HERO】なんかがファリスインクリースの初動やアダスターコーリングベインの動きを手に入れ力を付けており、どんなデッキにも活躍の可能性が生まれています。

 

 

○予想制限リスト

 

 

では、これらの環境を見て次回の制限改訂はどうなるのか。

予想としてはこうなりました。

 

・新禁止

『破滅竜ガンドラX』

(『オルフェゴール・マーメイド』)←※2択

 

・新制限

『オルフェゴール・ガラテア』←※2択

メタバース

 

・新準制限

『転生炎獣の炎陣』

『転生炎獣ガゼル』

『超雷龍ーサンダー・ドラゴン』

『強欲で金満な壺』

『捕食植物オフリス・スコーピオ

『ABCードラゴン・バスター』

ダーク・アームド・ドラゴン

召喚獣メルカバー』

『魔鍾洞』

『ユニコールの影霊衣』

 

・制限解除

『神の通告』

『真竜拳士ダイナマイトK』

『ルドラの魔導書』

『餅カエル』

 

 

意図としてはTier1の3つのデッキから均等にダメージを与えたというイメージです。

【転生炎獣】からはガゼルと炎陣を1枚ずつ。

【オルフェゴール】からはガラテアを1枚に。

【サンダー・ドラゴン】からは超雷龍を1枚削りました。

 

この三つ巴は下手に偏った規制をしてしまうと1強を作りかねない結果となり、調整が難しいところだと思います。

とはいっても、少し前までの時代とは違いTier2以降のデッキにも充分すぎるほどのチャンスがある所謂良環境であることは間違いないので、派手に規制することはないと考えられます。

 

 

○変更点の理由

 

 

・破滅竜ガンドラX 禁止

 

もういいでしょ。

このカードが生き残っている限りドラゴン族のソリティアは全てこのカードに帰結します。

『ドラコネット』スタートのワンキルが有名ですし、結局レダメを禁止にしてもワンキルルートは消えなかったんですよね。

前回は再録直後バリアによって守られていましたが、レダメ同様こいつが生存していると今後のカードデザインに関わると思われるので禁止に。

 

 

・オルフェゴール・ガラテア 制限

 

ここは正直迷いました。

こいつか『オルフェゴール・マーメイド』禁止かで迷ったのですが、とりあえずガラテア制限ということに。

これによってもう1枚ガラテアが残っているから~という前提の動きができなくなりますが、マーメイド禁止の方が出張被害を抑える意味でも良さそうなんですよね。

とにかく2体並べればスタートできるっていうのがマーメイドの悪いところですし、正直個人的な希望としてはそっちの方が良いとは思います。

ですが、先ほどから述べているようにTier1の均衡を保つにはこっちなのかな…なんて考えからこっちにしてみました。

可能性としては五分五分なので自信はありません。

 

 

メタバース 制限

 

テラフォーミング』も『盆回し』も制限なのにこいつだけ野放しはダメでしょ。

罠だから遅いという理由で許されていたのかもしれないですが、こいつは発動して手札に加えるどころか直接張ることができてしまうのが問題。

むしろ『魔鍾洞』が登場したことによって後張りできるメタバースの方が強いかもしれないというところまで来ました。

相手が展開し切ってからメタバースによる『魔鍾洞』によって封殺される。そんな経験をしたデュエリストも少なくないと思います。

『終焉の地』ならば発動条件があるので良いですが、こいつはタイミングが完全に自由なのでアウト。

『魔鍾洞』本体の枚数を減らす前にまずこいつの枚数を減らした方が良いと思ったので制限に。

 

 

・転生炎獣の炎陣 準制限

・転生炎獣ガゼル 準制限

 

転生炎獣からかけるならこの2枚か『転生炎獣サンライトウルフ』になるかなと。

もう活躍しだして半年になるのでこの2枚の説明はもはや不要ですよね。

もう少し厳しくかけるのならガゼル制限になるかと思いますが、それだと転生炎獣に対してだけ厳しすぎることとなって三つ巴が崩れる気がしたので準制限に抑えました。

もし、オルフェやサンドラにキツイ規制をかけるのならガゼルは制限だと思います。(ないと思うけど)

 

 

・超雷龍ーサンダー・ドラゴン 準制限

 

サンドラに規制をかけるのならこれぐらいしか思いつかなかったです。

鳥や獣にかけても「で?」ってなりそうだし、『闇の誘惑』にかけるのもなんか違いますよね。

仮に超雷を制限にしてしまうと抑え込んでいた転生炎獣が頭一つ出ることになってしまうので準制限までで。

 

 

・強欲で金満な壺 準制限

 

【オルターガイスト】や【サブテラー】のような低速デッキに主に投入されているドローソース。

この2つは直近のYCSJの決勝で当たっていましたし、普通に考えてほぼノーリスクで+1アドはおかしな性能なので準制限くらいが妥当なのかなーと思われます。

オルガに関してはこれ以上規制かけるのも可哀想だし、サブテラーだってシャンバラの枚数を減らしてしまったらそれこそ対抗できなくなってしまいそう。

なので、単純に撃つだけで手札を増やすこのカードの枚数を減らすことがいい落とし所なのかなと思い準制限に。

 

 

・捕食植物オフリス・スコーピオ 準制限

 

ぶっちゃけると個人的にはまだ緩和してはダメだと思います。

しかし、DPで捕食植物の強化が入ったため販促を考慮して準制限に緩和することは充分に考えられるかと。

こいつに関してはオフリス単体がヤバイというか呼ぶ先の『捕食植物ダーリング・コブラ』がいけないのである意味被害者ですよね。

オフリス→1枚切ってコブラSS→簡易融合サーチ→宇宙

の流れが未だに出来てしまうので、安易な緩和はしない方がいいと思いますが…。

これも全てコブラが『融合』または『フュージョン』と名の付くカードサーチで『簡易融合』を持ってこれてしまうのがいけないんだ。融合だけサーチにエラッタしよう(提案)

 

 

・ABC-ドラゴン・バスター 準制限

 

格納庫も解除されたし、こっちも緩めていいと思います。

 

 

ダーク・アームド・ドラゴン 準制限

 

お前なんでまだ制限なの?????

むしろ制限解除でもいいくらい。

 

 

召喚獣メルカバー 準制限

 

枚数増やしても特に環境に与える影響は無さそう

 

 

・魔鍾洞 準制限

 

ちょっと早い気もしますけど、個人的な希望含めてこの位置に。

本体よりも『メタバース』を優先して規制すべきですし、まさかいきなり禁止にもなるわけがないので準制限あたりから様子を見ていくのではないかと睨んでいます。

で、やがては制限になるかなーなんて。

 

 

・ユニコールの影霊衣 準制限

 

前回緩和されるかと思いきやされなかった1枚。

その昔こいつに【マスクHERO】が完封された記憶は今でも強烈です。

とはいえ、あの頃とは環境も違いますし、ブリューナクも完全釈放されたんだからこっちも緩和していってもいいのではないかと。

 

 

・神の通告 解除

 

前回『神の警告』が制限解除されたのだし、こっちも解除していいのではないかと。

神シリーズが3枚投入可となるといよいよ世紀末だなーなんて印象を持ってしまいますよね。

やはり罠だから遅いということになるのでしょうか。

 

 

・真竜拳士ダイナマイトK 解除

 

ようやく制限解除の順番が回ってきましたね。

釈放おめでとうございます。(当確)

 

 

・ルドラの魔導書 解除

 

前回エンディミオンストラクの発売時期と被っていたのにも関わらず制限解除しなかったということはもしかしたらないかも…?

 

 

・餅カエル 解除

 

リンクルールで規制する理由はない。解除が妥当。

 

 

○まとめ 

 

規制を総括すると、

 

ガンドラX→ガンドラワンキル

ガゼル炎陣→転生炎獣

ガラテアorマーメイド→オルフェゴール

超雷龍→サンダー・ドラゴン

強欲で金満→オルターガイスト、サブテラー

魔鍾洞メタバース→魔鍾洞バーン、閃刀姫

 

これなら均等に軽いジョブを与えることができているのではないでしょうか?

 

緩和組では他にも『停戦協定』、『超融合』、『竜呼相討つ』あたりも候補な気がします。

 

 

○余談

 

 9月には問題児Danger!が来日しますし、世界大会前の7月はあまり大きく規制をかける印象がないので満遍なくジョブを打ち込むぐらいになるのではないかと予想しました。

Danger!出張を考えると、オルフェはマーメイド禁止の方が良いとは思いますけどね。さてさて、どうなるやら。

 

伝説の8枚禁止化の1月から4月は緩やかに、そしてこの7月も規制よりは緩和がメインの制限改訂となりそうですが、10月の制限改訂は大きく動きそうです。

海外では抹殺済みの『トポロジック・ガンブラー・ドラゴン』、『トーチ・ゴーレム』、『ソウル・チャージ』、『No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク』、『一撃必殺居合ドロー』あたりは既に黄色信号が灯っていると見て間違いありません。

その中でも『トーチ・ゴーレム』なんかはDPで登場した『ダーク・オカルティズム』でサーチできてしまうため、より一層禁止化の確率は高くなったと思います。

海外では『増殖するG』が禁止だったり、Danger!被害者の会たちがまとめて使えなくなったりしているので現在は環境制圧までは至っていないようですが、上記のモンスターたちが生存している日本のOCGではどうなるのでしょうか。正直怖いです。

 

他にも制限リストには「このカードはもう良くない?」と言われ続けたままずっと規制され続けているカードも存在しますが、やはり今後のカードデザインに関わるから下手に動かせないというカードが一定数存在しているのだと推測できますよね。

(例:バードマン、神風、ネプチューンレダメ)

そう考えると、やっぱりデザインする段階でそういうのは危惧しておけよって意見は至極真っ当の意見。ターン1は絶対付けろ。

ネプチューンとか絶対存在を忘れていましたよね、あれは言い逃れできません。

 

 

年に数回しかないある種のお祭りイベント制限改訂。

ドキドキとハラハラが入り混じるこの発表前はいつもどこか落ち着かない気持ちになってしまいます。

この良環境がいつまで続くのかはわかりませんが、1月の改訂からリストを決める中の人たちが変わったのではないかと思ってしまうほど調整が上手くなっているので、また良い改訂を期待したいところですね。

 

 

それではまた次の機会に。

 

『抹殺の指名者』について

久しぶりにヤバイのが来た。

 

先月の『カクリヨノチザクラ』はそのイラストアドから注目を浴びたVジャンプ付録の特典カードでしたが、結局当初の予想通りデュエルで見かけることはあまり多くないカードに収まってしまいました。

 

近年で活躍を見せたVジャンプ発のカードといえば『サモン・ソーサレス』、『シューティング・ライザー・ドラゴン』、『E・HEROソリッドマン』、『トリックスター・キャロベイン』、『サブテラーの導師』などが存在し、様々なテーマやEXデッキの選択肢を増やしています。

とはいえ、昔と違って今のVジャンプは毎月何かしらの遊戯王カードを付属させているため、中には外れもあり全部が全部有能カードというわけでもない。

ただ、パック以外でカードを生み出す貴重な発行源であることは間違いないので、毎月デュエリストたちの関心は集まっています。

 

ただ、付録カードはそのどれもがモンスターカードだったのです。

その流れを断ち切るが如く登場し、なおかつとんでもない汎用性を兼ね備えたカードがついにVジャンプに付いてきてしまいます。

 

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それがこの『抹殺の指名者』。

イラストに描かれているのはご存じ『抹殺の使徒』に描かれている甲冑を着込んだ騎士です。

 

 

・『指名者』と言えば

 

 

『指名者』なんて聞くと、遊戯王をプレイするプレイヤーならばすぐにあのカードを連想することでしょう。

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そう、『墓穴の指名者』。

トーナメントシーンでも大活躍をみせるカードです。

相手の手札誘発を無効にしたり、墓地を対象とする効果にチェーンして除外させてしまったり、更には疑似的『エフェクト・ヴェーラー』なんて使い方もできてしまったりと超有能カードの一枚。

 

このカードの存在から『指名者』なんて聞くと「あ、もしかしてヤバイカードなのでは……?」なんて予想を立ててしまうデュエリストは多いはずです。

 

 

その予想は当たりました。

 

 

 

・『抹殺の指名者』のテキスト

 

 

では、『抹殺の指名者』の効果が出ましたので見てみましょう。

 

 

抹殺の指名者
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:カード名を1つ宣言して発動できる。宣言したカード1枚をデッキから除外する。ターン終了時まで、この効果で除外したカード及びそのカードと元々のカード名が同じカードの効果は無効化される。

 

※ややこしいとは思いますが、『デッキから除外する』は『(自分の)デッキから除外する』なので注意してください。

相手のデッキに触れる場合はその旨の表記がありますので、この場合は自分のデッキからです。

 

要は自分のデッキから任意のカードを除外し、その同名カードの効果をターン終了時まで無効化するというもの。

 

はっきり言います、クソ強いです。

 

すぐに思いつく用途としては『墓穴の指名者』同様手札誘発を無力化させる使い方。

昨今の遊戯王では『増殖するG』、『灰流うらら』、『エフェクト・ヴェーラー』などの手札誘発カードはほとんどのデッキに搭載されているため、自分のデッキ内にあるこれらを宣言・除外することで相手の手札誘発効果を打ち消すことができます。

 

ただ、『墓穴の指名者』と違う点は『無限泡影』を無効化することができるということ。

『墓穴の指名者』は相手の墓地のモンスターを除外するため、罠カードである『無限泡影』を無効化することはできません。

ですが、この『抹殺の指名者』ならばそれができてしまう。

このカードはモンスターだろうが魔法だろうが罠だろうが自分のデッキ内にありさえすれば無効にすることができてしまうため、無効にできる範囲がとても広いのです。

 

手札誘発だけではありません。他にも相手の使う汎用カードである『ハーピィの羽根箒』だったり、それこそ相手の『抹殺の指名者』にチェーンして上から無効にできてしまったりとその用途は多岐に渡ります。

 

他にも同系デッキ対決のミラーマッチになった場合、このカードは鬼神の如き強さを見せることでしょう。

うららやヴェーラーと違ってこのカードの無効の発動条件はほぼ無いに等しい。主要カードの効果発動に容赦なくチェーンして無効にしてくるのです。

無効にできるカードの枚数が増える分、必然的にこのカードはより強力になっていきます。

 

こんなの『禁止令』が速攻魔法になったようなもの。弱いわけないでしょ。

 

 

・総評

 

 

評価は9.5/10点

 

まだ世に出回った後ではありませんが、このカードは間違いなくトーナメントシーンで見ることになると思われます。

投入するならば2枚以上になるので、そこはデッキの空きスロットとの相談になりますが、様々な手札誘発に対応するためにデッキ内の手札誘発の種類をバラけさせたり、このカードで無効化されないようマイナーな手札誘発を積んだりと人によってデッキチューンが変わってきたりもしそうですね。

別にメインから入れなくてもサイド投入でもいいわけですし。

そういう意味では人の構築を見ることが面白くなってきそうです。

 

値段はVジャンプ代を下回ることはまずありえないでしょう。

高くなりがちなEX汎用カードと比べてもこのカードは複数枚投入必死。単純にその分需要が上がっていきますからね。

普通に四桁コースまっしぐらなカードです。デュエリストの皆さん、今月号のVジャンプは最低三冊は購入しておきましょう。

今月号は全プレで羽根箒の20thレアなんかも手に入りますよ。

 

 

それにしても『墓穴の指名者』同様先行展開の妨害を跳ねのけるカードが出て来たか……。

自分はあまり予想はしていませんが、『墓穴の指名者』の規制ももしかしたら…だなんて思ってしまったりもしますよね。

 

 

最近活躍を見せる『魔鍾洞』について

2019年4月のリミットレギュレーション施行後、環境デッキの分布はこれまでと変わらずオルフェゴール、転生炎獣、サンダードラゴン、オルターガイスト、閃刀姫、魔術師などの顔ぶれによって形成されていくのだろう。きっと多くのデュエリストたちがそう思っていたに違いありません。

 

だが、そこに一石を投じたカードとデッキが現れました。

 

それがこの『魔鍾洞』を使ったデッキタイプです。

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このカードが収録されているDANE発売当初はそれほど多くの注目を集めることはありませんでした。

 

効果は自分と相手のモンスターの数によって自分または相手のモンスターの攻撃と効果の発動を無力化するというもの。

効果自体を無効にはしないものの、フィールドに存在するだけで相手モンスターを封殺してしまうこのカードのポテンシャルは確かに高いものです。

エンドフェイズに互いのモンスター数が同じ場合、自壊してしまいますが、それとてエンドフェイズ。そのターン中は効果が残り続けます。

 

改めて見ると確かなロック性能を持った1枚ですね。

 

 

 

・『魔鍾洞』を用いた【チェーンバーン】の登場

 

DANE発売からしばらく経ち、『魔鍾洞』は【チェーンバーン】に採用されたりと、少しずつですが、その確かな強さが表沙汰になり、数多くのデュエリストたちに注目されるようになっていきました。

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『魔鍾洞』で相手の動きを封じながら懐かしの『連鎖爆撃』などで相手を焼く。

『おじゃまトリオ』で相手のモンスターを強引に増やし、『魔鍾洞』を適用させて封殺する。いやらしいながらも実に噛み合ったデッキタイプです。

 

地雷デッキとして姿を現したこのデッキでしたが、まだこの時点では「たまに見るデッキ」以上の評価には至りませんでした。

 

 しかし、『魔鍾洞』の活躍はこんなところで収まることはなかった。

 

 

 

・『波動キャノン』採用型の登場

 

【チェーンバーン】のように複数回のバーンなんてしなくても一撃で仕留めてしまえばいい。そんな事を可能にするカードが存在していたのです。

 

それがこの『波動キャノン』。

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「うおっ、懐かしい!」

と、思ってしまうデュエリストたちもいるでしょう。現代のように展開して当たり前みたいなカードプールではなかった頃、時間さえ稼げれば8000バーンを相手に叩き込むことのできるこのカードは子供心的には最強カードの1枚。

そのカードが時を経て文字通り環境にキャノン砲をぶち込んだのです。

 

『波動キャノン』を用いた時のメリットは何よりデッキの枠をバーンカードに割かなくて済むこと。

【チェーンバーン】はそのデッキ性故か、複数枚のバーンカード、そのダメージを増幅させるカードを多く積んでおかなければならない。

ですが、今回のデッキタイプは『波動キャノン』が1枚あればそれでいい。引き金は2度引かねぇ、1発が全てだ。

 

バーンカードに枠を割かなくて済む以上、時間を稼ぐ『魔鍾洞』に効率良くアクセスできるカードを増やしたり、その『魔鍾洞』や『波動キャノン』を守るカードを多く投入することができてしまいます。

『神の宣告』、『魔宮の賄賂』、それに『身代わりの闇』なんてカードが採用されたりと、『魔鍾洞』を守る防御手段も豊富。

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キーカードである『魔鍾洞』を持ってくる手段としては、『メタバース』の他に懐かしの『終焉の地』。

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(余談だが、終焉の地はダメステに発動できないためGXの原作再現は不可能だぞ!)

 

メタバース』は好きなタイミングで『魔鍾洞』を発動させることができますが、『終焉の地』のメリットは『灰流うらら』に引っかからないところ。 

『終焉の地』は単純に4枚目以降の『メタバース』というわけではなく、デッキから直接発動するため差別化もできているところから評価が急上昇。まさかの高騰を見せた1枚です。

 

他には『メタバース』を持ってきたり、『身代わりの闇』を構えたり、さらには『魔鍾洞』自らの効果で自壊しないようにモンスターの数を調整する『悪魔嬢リリス』なんてものが採用されていますね。

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リリスは相手ターンにも効果が使え、なおかつセットしたカードをすぐに発動できるので、『メタバース』からすぐに『魔鍾洞』を発動するなど実にいやらしい動きをしてきます。

 

こちらがモンスターを展開してしまった後にこれらのカードによって『魔鍾洞』を発動されてしまうと、ロックがかかりモンスターだけで突破することが不可能に近くなってしまいます。

最近のデッキ構築では、羽根箒を除くとメインから魔法・罠を割るカードはテーマ専用のカードがない限り採用されていないことが多い傾向にあります。

モンスターの効果で魔法・罠を触れなくなってしまう以上、実に詰みやすい。

 

何もできず、ターン数だけが過ぎていくと待っているのは『波動キャノン』の8000バーン。手も足も出ずに敗北、なんてことも珍しくありません。

 よって、環境では一気に地雷デッキの域を超え、一つのデッキタイプとして確立されていきました。

 

 

・『魔鍾洞』への対抗策

 

 とはいえ、何も対抗策が何もないわけではありません。

メタバース』に『灰流うらら』を合わせたり、

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サイドから『コズミック・サイクロン』、『ツイン・ツイスター』や『サイクロン』などを積んで何がなんでも『魔鍾洞』を除去しにいくなどサイドチェンジ後には対抗手段を多くメインデッキに搭載させることもできます。

 

他にも先行ならば【転生炎獣】だったらレイジを使い『魔鍾洞』を許さないよう先に破壊を構えたり、【閃刀姫】や【オルターガイスト】ならばテーマ内のカードで自分のモンスター数を調整することができるので、メイン構築から抗うことが可能でしょう。

他にも【トリックスター】ならばマンジュシカなどのバーン効果は永続効果なため、『魔鍾洞』があってもダメージを与え続けることができます。 

 逆に【オルフェゴール】や【サンダー・ドラゴン】の場合、【魔鍾洞】側に先行を取られてしまうと厳しいものがあるかもしれませんね…。

 

 

・最後に

 

次第にこのデッキタイプが知れ渡っていくにつれ、WCSの店舗予選が開催されているこの時期というのも相まって『魔鍾洞』というカードとデッキタイプは多くのデュエリストの頭を悩ませる存在になっていきました。

遊戯王の大会ルールではマッチ戦40分と時間が決まっているため、必然的に時間のかかるこのデッキタイプはすごく嫌われ始めています。

『サレンダー』というルールは遊戯王には存在しないため、公式大会では投了することができないルールの抜け道を使い、意地でも時間を稼ぐ。そんなデュエリストがいることも確かなので気持ちはわからなくもないです。

 少し前に海外でトイレマッチキルなんてものもあったので、遅延行為というのは常に問題視され続けているので、悪い印象を持つなという方が無理なのかもしれませんね。

ただ蓋をし、波動キャノンの充填が貯まるのを待つ。そんなデュエルの何が面白いのか。言い分はごもっともでしょう。

 

確かに『魔鍾洞』は使われると嫌だし、めんどくさいカードであるのは間違いありません。

だだ、存在している以上どうすることもできないもまた事実。

人それぞれ言い分はあるかもしれません。されど、人間とは誰もが異なる感情を持つもの。どの意見が正しいとか間違っているだなんて正解は存在しない。

だから立ち向かうしかありません。幸いにもこのデッキタイプは既に表になっています。戦う前から対策を練ることは可能なのです。

文句を言い続けても何かが変わるわけではない。デュエリストたちに出来ることはこれを使うか、対策して潰すかの二択です。無対策で敗北してしまっても、その言い分は負け犬の遠吠えに過ぎないのですから。

 

 

これから開催されるYCSJではシングル戦なため、サイドチェンジがないから【魔鍾洞バーン】は多く見ることになるかもしれませんね。

いざ対戦した時に困ることがないよう、しっかりと対策しておくことを念頭に置いた上でデッキを構築し、大会に望むようにしましょう。

 

 

 

……で、長々と書いてきましたが、やはり『魔鍾洞』は先撃ち・後撃ち関係なく1枚でエグイほどのロックをかけてしまうカードであることは間違いないので、流石にカードデザイン的にはやってしまったかなぁとか個人的には思っています。

多分、生まれて来るべきじゃなかった。